耳・鼻・のどの病気
耳鼻咽喉科とは?
耳・鼻・のど・首を専門とする科です。
体調が悪くなった時、主に受診されるのは、内科や小児科ではないでしょうか。
耳や鼻の症状がない場合、耳鼻咽喉科を受診することはあまりないかもしれません。
しかし、症状によっては耳鼻咽喉科を受診した方がいいケースもあります。
以下の症状がある方は、専門治療をする耳鼻咽喉科も受診もおすすめいたします。
耳の病気
耳の症状
耳が痛い
耳垂れがする
聞こえが悪い
急性中耳炎・滲出性中耳炎
しんしゅつせい
軽症の場合は、抗菌薬や消炎鎮痛薬の内服と鼻やのどの処置で加療できます。
耳だれが出ている場合は、点耳薬の処方や洗浄を行います。膿がたまって鼓膜がはれ痛みが強いときや高熱が持続する場合は、鼓膜切開をし膿を排出させます。鼓膜は切開しても、ほとんどの場合2、3日で穴はふさがりますので、心配はありません。
放置すると急性中耳炎を再発したり、慢性化して滲出性中耳炎に移行することがありますので注意が必要です。「「耳が痛い」と言っていたけどもう痛くないみたいだから、耳鼻科に行かなくてもいいかな?」というのは要注意です。
「痛くない中耳炎=滲出性中耳炎(しんしゅつせい中耳炎)」が残っている可能性があります。
念のため、受診されることをお勧めします。
その他にも、耳の聞こえが悪かったり、めまいがする等症状がありましたら、早めの受診をお勧めします。
鼻の病気
鼻の症状
鼻が出る
鼻が詰まる
代表的な病気が副鼻腔炎とアレルギー性があります。
急性副鼻腔炎
鼻腔のまわりには、副鼻腔と呼ばれる4カ所の空洞(上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞)があります。急性副鼻腔炎はかぜ症候群などのウイルス感染のあとに引き続いて、この副鼻腔に細菌感染をおこしたものです。頬部痛や発熱を伴う場合もあります。そのまま症状が長引くと、慢性副鼻腔炎に移行する場合もあるので、早期に適切な治療が必要です。
慢性副鼻腔炎
慢性副鼻腔炎は、アレルギー性鼻炎との関連も考えなくてはいけません。アレルギー性鼻炎の方は、鼻腔内の粘膜が腫れ、副鼻腔の出入り口も狭い状態になりがちです。そこへ細菌感染が起こると副鼻腔炎を起こしやすく、慢性化もしやすくなります。
当院では、副鼻腔の鼻内への出口を広げる処置、鼻汁の吸引、消炎剤などの吸入(加圧式ネブライザー)、抗菌剤の内服処方を行います。急性副鼻腔炎の時よりもじっくりと時間をかけて治療を続けることが大事です。1ヶ月から1ヶ月半ほど経過を見るのが一般的です。最長3ヶ月ほど継続しても軽快しない場合には、副鼻腔内視鏡手術を検討し近隣の病院にご紹介することもあります。
通年性アレルギー性鼻炎(ダニ、ハウスダスト、カビなど)
治療は、まず原因抗原の除去が一番です。不規則な生活リズムや睡眠不足、過労やストレスはアレルギー症状を悪化させることが多く、できれば避けましょう。それでも症状が続く場合は内服、点鼻薬などを処方いたします。
また当院では、レーザー治療も積極的に行っています。通年性のアレルギー性鼻炎の方の場合、鼻閉でお困りの方が一番多いように思われます。レーザー治療とはアレルギー症状を起こす粘膜の表面をレーザーで焼灼することで新しい粘膜に変換させ、特に鼻閉などの症状を軽減させるという治療です。
その他にも気になる症状がありましたら、早めの受診をお勧めします。
のどの病気
のどの症状
のどが痛い
のどが腫れる
代表的な病気として、かぜ症候群や扁桃炎・咽頭炎・喉頭炎があります。
かぜ症候群
かぜ症候群で最も気をつけなければいけないのは、「かぜだから」と軽くみてしまい、症状が長引いたり悪化したりすることです。かぜ症候群から副鼻腔炎や中耳炎、気管支炎や肺炎に進行する場合があり、注意が必要です。早めの受診をお勧めします。
鼻やのどの急性炎症は、耳鼻咽喉科の専門範囲です。症状にあった内服処方に加え、処置や吸入で早期回復を促します。
扁桃炎・咽頭炎・喉頭炎
扁桃炎とは口を開けると左右に一個ずつ見える口蓋扁桃に、急性の炎症が起こる病気です。
また、咽頭炎は、のどの奥のつきあたり、喉頭蓋炎はのどの奥にあるフタに炎症を起こす病気です。炎症が起きると、のどに痛みやかゆみ、咳、痰、声がれといった症状がみられるようになります。
多くは細菌感染によりますが、ウイルス性の場合もあります。のどの所見や迅速検査・採血などから、抗生剤などの適切な治療薬を選択し治療します。
その他にも、お口の中や舌が痛い、声がかすれるなど気になる症状がありましたら、早めの受診をお勧めします。